【奥村HC 11月3日 vsブルザイズ東京 総評】
ファイナルスコア 39−10
この試合は、コロナの影響で遅れた、特別な初戦。例年以上に選手・スタッフが特別な思いで向かうゲームとなりました。多くの観客の皆様の前でこの素晴らしいスタジアムでプレーができるその喜びを胸に、相手やゲームの状況に流されることなく目の前の1プレーを全うし、練習でやってきたことを出し切ろう、と決めてゲームに向かいました。
我々チームとしては、昨年から20名ほどの選手が入れ替わりましたが、オフェンス・ディフェンス・キックともに若い元気な戦力が加わっており、その力を試す大きな意味を持つ試合でした。その中において特にブルザイズというチームは2部時代から切磋琢磨していたチームであり、我々の今年の実力がいかなるものかを客観的に判断する重要な試合でした。
ゲーム全体を通じて、個々のプレー、チームプレーで随所にいいプレーがみられたことは次に向けていい成果につながったと思っています。新戦力としては、オフェンスでは深澤、森田、ディフェンスでは西山、杉田、キックでは廣田など、初戦から大きな活躍を見せてくれました。この点は次の試合に向けて非常に大きな収穫となりました。
一方、試合開始でのビハインドに対して、直後のディフェンスシリーズの伊田のインターセプトから吉光のTDへつなげていくという、昨年から在籍するエースプレーヤーたちが試合前にも話していた「目の前の1プレーで自分の最高のパフォーマンスを発揮」して逆転につなげられたことも非常に大きな成果です。
オフェンスは、柴崎・多川・坂梨のトリオがそれぞれの持ち味を発揮できたこと。パスは様々な選手への投げ分けによって昨年以上の脅威を与えられたこと、ランは吉光を筆頭に北村・草野などそれぞれの持ち味を発揮したプレーでゲインを重ねられたこと、そしてライン戦で常に優位に立てたことである程度ゲームを自分たちのペースに持ち込めたと考えます。
ディフェンスは、パング、金子を中心にスピードあふれるラインがプレッシャーをかけ続けたこと、LBでは西山・杉田など理解力・運動能力ともに高い新戦力がしっかりとプレーに絡んでいけたこと、DBでは伊田・国吉・廣瀬が3インターセプトししっかりとチャンスをものにできたことによって、去年に引き続きディフェンスがゲームの起点・モメンタムをつくることができました。
キックについては、チャンスが限られはしたものの、専門職トリオとなる鈴木・小野・廣田がそれぞれの持ち味を発揮。スペシャルプレーも含めて昨年に比べてまた一つ成長を遂げました。
一方で、多くの課題も見えました。
その象徴として、序盤、ブルザイズにロングパスを決められるなど先制を許すとともに、オフェンスのファーストシリーズで自分たちのプレーをさせてもらえなかったことは、キャタピラーズのスロースタートとして大いなる反省だと感じています。
また、タックルミスや反則など強豪相手にやると絶対に勝てない基本もまだまだ十分とは言い切れません。次戦以降に向けて個々の基本を改めて認識することが大切だと考えています。
次戦は、昨年2度負けたディアーズ戦。直前のゲームでも圧倒的な強さを見せつけられましたが、我々はチャレンジャーとして1戦目と同様、相手はゲームの状況に流されることなく、自分の、チームのベストパフォーマンスを1プレーずつ出し切っていくことだと考えています。
そして、最後になりましたが、まずこのような状況下で我々が戦うフィールド・環境をご用意くださる全ての関係者の方へ改めて御礼申し上げます。また、このような状況下にも関わらず会場まで足を運んでくださったファンの皆様、そしてオンラインで応援していただいた皆様、チームの背中を後押ししてくださる大きな声援いただき感謝申し上げます。
次戦ディアーズ戦は非常に厳しい戦いとなることは間違いありませんが、引き続き皆様の大きなご声援のほどよろしくお願いいたします。